AEDは、Automated External Defibrillatorの頭文字をとったもので日本語訳は自動体外式除細動器といいます。
小型の器械で、もし心室細動という不整脈を起こしていれば、強い電流を一瞬流して心臓にショックを与えることで心臓状態を正常に戻す機能を持っています。
平成14年に亡くなられた高円宮憲仁さまやサッカーの国際試合の最中に亡くなられたフォエ選手は、心室細動を起こしていたと推測されいます。
一方最近では東京マラソンで倒れた人がAEDで救命されたり、野球のボールが胸に当たって心臓震とうを起こした高校生がAEDで救命されたという報道もありました。
現在では救急現場に居合わせた一般の方でもAEDを使った心肺蘇生法を行うことが認められています(2010年には新しく心肺蘇生ガイドラインもできました)AEDは駅や空港・飛行場・劇場などの人が多く集まる場所に設置されています。
しかしAEDを使用するには確実にBLS(一時救命処置)を行う必要があります。BLSには生命をつなげるための最低限のスキルが含まれているのです。しかし心肺停止状態の傷病者に施されるCPR(心肺蘇生)施行率は日本では大変低いものです。経験がなければ、いきなりその場で実践することはできません。患者を救うためには、何よりもまず、多くの人がBLSの知識と技術をもつことが必要です。BLSの技術を得るには、自分で実践して身につけるしかありません。
当院では院長が平成14・15・16年度に兵庫県医師会主催の『AED指導講習会』の修了証受けています。また平成18年には『AEDを使用した心肺蘇生法普及1000人講習会』に参加しました。平成19・20・21・22年にも『AEDを使用した心肺蘇生法普及500人講習会』に参加しました。平成23・24・25・26・27年に救急蘇生法実技講習(AEDを用いた心肺蘇生法の基礎と医療安全管理)を受講しました。
その後も2回全スタッフを対象とした『院内救急講習会』を開催しBLSを確実に施行できるように訓練しております。つまりAEDを使用することで最も大切なことは、BLSを確実に施行しながら、適応と安全を確認して使用する事です。そのことを認識した上で当院ではAEDを設置し、安全かつ迅速に対応していきたいと考えております。